超小型電池の作製(その1) アルミ箔とシャーペンの芯によるマンガン電池

 

1.はじめに

 身近な素材を使った簡単にできる電池を紹介する。低電圧・低電流で作動する電子メロディーが数分間鳴る条件で模索した。アルミ箔と炭素棒による空気電池を作ったがあまり小さいものができなかった。ある本で簡単にマンガン電池が作成できることを知り、応用した。その結果わずかなアルミ箔と1/2本のシャーペンの芯で 電子メロディーが数分間鳴らせることがわかった。作成費も1個あたり、約3円(ほとんど芯)であった。

 

2.準備

 アルミ箔,ティッシュペーパー,0.5mmのシャーペンの芯,飽和食塩水,5%硫酸マンガン(2)水溶液,ステンレス板,電解装置,電子メロディー,ビーカー (,二酸化マンガン粉末)

3.実験

  (1) 電解装置を組み立て5%硫酸マンガン(2)水溶液中で正極にシャーペンの芯,陰極にステンレス板をつないで約2Vで1分間電気分解し,二酸化マンガンを合成する。

 

  (2) 二酸化マンガンがついたシャーペンの芯にティッシュペーパーを巻き,飽和食塩水を2滴たらす。

  (3) 2のティッシュペーパーをおおうようにアルミ箔を巻く。ただし,シャーペンの芯とアルミ箔は直接触れないようにすること。

 

  (4) シャーペンの芯が正極,アルミ箔が負極とした電池になる。電子メロディーにつなぐと数分間鳴る。

 

  (5) 1の代わりに試薬の二酸化マンガン粉末を用いた場合も性能は劣るが電子メロディーは鳴る。

 

4.参考文献

 1.東レ理科教育賞 第25回 高校化学本賞(1993)  守本昭彦「酸化マンガン(IV)を中心とした実験教材の開発」

 

 2.長谷川正編「化学が面白くなる実験」裳華房(1997)p.58-66

 

 3.「ニューステージ化学図表」浜島書店(1998)p.100-101

 


もどる

メールアドレス 

 


このページは です 無料ホームページをどうぞ