金・銀・銅線(真鍮・亜鉛・銅線)

 

1.はじめに

 一本の金属線上に金色・銀色・銅色の三色を同時に表す方法を紹介する。原理としては銅線にアルカリ溶液中で亜鉛メッキをし、炎の中に入れ真鍮にする。この反応は化学の実験書等で紹介されているので詳細は割愛する。ここでは各色の境をきれいにする方法を簡単に紹介する。

 

2.準備

 銅線(きれいなもの),亜鉛粉末,20%水酸化ナトリウム溶液,1%硝酸,アルコールランプ,ピンセット,紙タオル,蒸発皿,ビーカー

3.実験

  (1) 亜鉛粉末約5gを蒸発皿に入れる。

  (2) 亜鉛をおおうのにじゅうぶんな量の20%水酸化ナトリウム溶液を加え,蒸発皿の1/3ぐらいのところまで満たす。   (3) 蒸発皿をバーナー上で,溶液が沸騰(ふっとう)する位まで加熱し,銅線を蒸発皿に約3分間ひたす。

 

  (4) 銀色になった銅線をピンセットで取り出し,水洗し,紙タオルで水分を取る。   (5) ビーカーに1%硝酸を加え,銅線の1/4位を銅色に変わるまで(5秒程度)ひたし,取り出し,水洗し,紙タオルで水分を取る。

 

  (6) 銅線の銅色をしている側半分を濡れた紙タオルでおおい,ピンセットでおおわれていな方をバーナーの炎の中に入れる。   (7) 3〜5秒後に,炎から取り出し,水洗し,乾燥する。

4.考察

 亜鉛粉末のかわりに亜鉛華でも可能であるが時間がかかる。

 銅線は水酸化ナトリウム溶液中では必ず亜鉛と接していること。こうしないとメッキされない。たぶんメッキは亜鉛の溶解と析出の平衡反応によるものと考えられる。

 銅色はメッキ液につけない部分でも可能であるが,大量に作ることは難しく、境界付近が酸化され、汚くなりやすい。

 亜鉛メッキをとるには硝酸が最適である。塩酸・硫酸とも可能であるが溶けにくく時間がかかる。

 真鍮と亜鉛の境をはっきりつけるためには,亜鉛メッキしたものに湿ったキッチンペーパーを巻き付ければうまくいくことがわかった。加熱時間が長すぎると酸化されるので注意が必要である。

 

 


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